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「Vibeコーディング」でハマらないための7つの実践Tips

こんにちは、Takashiです。

最近、開発者の間で「Vibeコーディング」という言葉を耳にする機会が増えましたね。これは、仕様書をガチガチに書くのではなく、「こんな感じで」という直感(Vibe)をAIに伝えることで、コードの大部分を生成させる新しい開発スタイルです。

僕もこのスタイルを取り入れてから、プロトタイピングの速度が劇的に上がりました。しかし、AIに“丸投げ”するだけでは、思わぬ落とし穴にハマることも。

今回は、僕自身の経験から学んだ、Vibeコーディングのポテンシャルを最大限に引き出し、よくある失敗を避けるための7つのTipsを紹介します。

1. Tip: 最高の"Vibe"をAIに伝えるための環境を整える

Vibeコーディングのキモは、いかに自分の頭の中の「こんな感じ」をスムーズにAIに伝えられるかです。僕は開発を始める前に、ツール設定のことで少しでも躓くと、その時点で集中力、つまり最高の"Vibe"が削がれてしまうと感じています。

だからこそ、dotfilesやVSCodeの設定はすべてGitHubで管理し、どんな環境でも一瞬で「自分の仕事場」を再現できるようにしています。思考と同じ速度でツールを呼び出せる環境があって初めて、質の高い"Vibe"をAIに伝えられるんです。

2. Tip: AIに「役割」を与えて心を通わせる

AIを使い始めた頃、僕も「なんか提案が的外れだな…」と感じることがよくありました。これは、AIがこちらの意図を汲み取れていない、つまり"Vibe"がズレている状態です。

ブレークスルーになったのは、AIに「別人格」を与えることでした。「あなたはセキュリティを最優先するシニアエンジニアです」と最初に役割を伝えるだけで、AIの回答の質が劇的に変わります。AIを単なるツールではなく、特定のスキルを持った「相棒」として扱うことで、初めてVibeがシンクロするんです。

3. Tip: 自分の"Vibe"(直感)を最終判断の軸にする

VibeコーディングはAIに多くを任せますが、決して思考停止ではありません。AIが生成したコードが「なんか違うな」「この実装、Vibeが悪いな」と感じたら、その直感を信じるべきです。

AIは完璧ではありません。時には、非効率だったり、セキュリティ的に問題があったりするコードを平気で出してきます。そのコードを採用するかどうかの最終判断は、自分自身の経験とエンジニアとしての"Vibe"に委ねられています。AIの提案はあくまで叩き台。そこから最高のコードに磨き上げるのが、僕たちの役割です。

4. Tip: 「日本語のシナリオ」というVibeでテストを書かせる

正直、テストコードを書くのは面倒ですよね。でも、品質は妥協したくない。このジレンマを解決するのがVibeコーディングです。

僕がやっているのは、「ユーザーがログインして、記事を投稿し、ログアウトする」といった日本語のシナリオをそのままAIに渡すこと。これだけで、PlaywrightやCypressのリアルなE2Eテストコードが手に入ります。詳細なテスト仕様というより、「ユーザー体験のVibe」を伝える感覚ですね。これにより、テストへの心理的なハードルが劇的に下がりました。

5. Tip: コードを「読む」な、AIに"Vibe"を「聞け」

レガシーコードの解読に時間を溶かした経験は誰にでもありますよね。Vibeコーディングでは、コードを一行ずつ読んで理解しようとはしません。

代わりに、コードブロックを丸ごとAIに渡し、「このコードのVibe(雰囲気や目的)を教えて」と聞きます。さらに、Mermaid.jsでフローチャートを生成させたり、機能の要約を出させたりすることで、コード全体の"Vibe"を視覚的に、そして瞬時に掴むことができます。

6. Tip: エラーメッセージという"悪いVibe"を翻訳させる

暗号のようなエラーメッセージは、開発の"Vibe"を最悪にします。これもAIに翻訳させてしまいましょう。

エラーメッセージとスタックトレースをそのまま貼り付け、「このエラーの原因と解決策を、初心者にも分かるようにステップバイステップで教えて」と依頼します。AIは、エラーという"悪いVibe"を、僕たちが次に行うべき具体的なアクションに変換してくれる、最高の通訳者なんです。

7. Tip: コミュニティの"Vibe"に乗り遅れない

Vibeコーディングの精度は、どれだけ最新の技術やツールを知っているか、つまりインプットの質に大きく左右されます。

フリーランスは孤独になりがちですが、X(旧Twitter)やZennなどで、自分が「この人、Vibeが良いな」と感じるエンジニアをフォローし、情報収集を習慣化することが重要です。コミュニティ全体の"Vibe"を感じ取ることで、自分の引き出しが増え、AIへの指示の質も自然と上がっていきます。

まとめ

Vibeコーディングは、単にAIにコードを書かせるだけのテクニックではありません。自分の直感とAIの力をシンクロさせ、開発プロセス全体を加速させる新しい思考法です。

今回紹介したTipsが、あなたの開発効率をさらに一段階引き上げるきっかけになれば嬉しいです。

あなたのVibeを解放し、コーディングをもっと楽しんでください!

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